GLIK卒業生インタビュー

体験談 増田 進さん

GLIKで得たグローバル・ネットワークは
かけがえのないものです

2015年度秋期コース
増田 進さん

株式会社 電算
営業本部 営業企画部
専任主幹

―GLIKに参加した第一印象はいかがでしたか

初日、日本から参加する仲間と一緒に海外からの参加メンバーを迎えに行ったのですが、空港でいきなり打ちのめされました。海外メンバーは、とにかくよく話しますし、会話のスピードも速い。私自身の英語力にも課題があるとはいえ、それ以前に彼らのパワーに圧倒され、グッタリしたことを覚えています。GLIKの冒頭にある良好なコミュニケーション促進と信頼関係を構築することを目的としたチームビルディングでも、彼らは自分の考えをしっかりと主張するので、それに比べると日本人は消極的だと痛感しました。とはいえ、そのままでは話がまとまりません。彼らの意見をじっくり聞いた上で「こういった考え方もあるよ」と提案し、バランスをとることで皆の意見がまとまっていきました。お互いの考え方の違いを理解しながら、協力して物事を達成する大切さを学ぶことができたと思います。

―参加にあたってご自身に課した課題があればお聞かせください

研修参加前に自分の中でいくつかのテーマを準備し、その内の一つをキャップストーンプロジェクトとして取り組みました。キャップストーンプロジェクトは、プログラムを通して課題を解決するイノベーションモデルをつくる講義で、プログラムの集大成にあたります。
GLIKはより善い社会をつくるためのイノベーションを起こすリーダー育成プログラムであり、私は身近な課題として実家のリンゴ農園をテーマにしました。父が手をかけて育てたリンゴは、味や品質が良いにもかかわらず、都心のスーパーと比べておよそ半分の値段で販売されることもありました。「なぜそんなことが起きるのか」という素朴な疑問から、農業とそれを取り巻く社会環境を考えてみたいと思ったのです。
農産物をより付加価値が高いかたちで販売するには、ホームページを作って農産物の良さをアピールする、6次産業化を図る等、様々な手段がありますが、日々忙しく働いている農家の方がそれを実行するのは難しい面もあります。それなら地元の商業関係の高校とコラボレーションして、農産物のマーケティングを生徒と農家の方とで一緒に考えてはどうだろうか。昨今の教育では実践的な教育が求められており、企業も実行力のある人財を必要としています。生徒にとっても農家の方と一緒に販売方法を検討することで実践的な力を得られる“場”となりますし、農業離れが進む若者世代にとって農業に対する考え方が変わるきっかけになるのではないか。そんな考えをまとめて最終日のプレゼンテーションに望みました。
この話には後日談があります。GLIK卒業後、実際に市役所の担当者の方にお会いし、地元の高校生とのプランを相談してみたのです。結果的にそのままのプランでは実現には至りませんでしたが、地元を盛り上げるために継続して検討して欲しいとお話をいただきました。これを受けて、まずは自分にできることからスタートしようと思い、父のリンゴ作りへの思いをリーフレットに整理することからはじめました。何も説明がなく食べるリンゴと、育てる過程やこだわりを理解したうえで食べるリンゴでは全く違う味になります。リーフレット作成や新しい販売方法等に取り組んだ結果、父のリンゴをより多くの方にお届けできるようになりました。モノではなくコトを売る。GLIKで取り組んだことが身近なところで役立ったことはもちろんですが、「自分にどんなことができるか」を考えるきっかけになったことが収穫です。

―GLIKに参加したことの率直な感想をお聞かせください

参加してすごく良かったと、心の底から思っています。
GLIKは、技術系の研修のように「これを習った」「できるようになった」という目に見える成果が得られる研修ではありません。GLIKは「自分が何をやりたいか」を考える教科や実際のケース等を通じて、参加メンバーと討議する場がふんだんに盛り込まれています。多種多様な参加者と議論し、幅広い視野を養うことで「人間の土台を一回り大きくする」、そんなイメージの研修です。「土台」の大きさは人それぞれ違いますが、自分なりに一つ成長できたと感じています。
学んだのは「イノベーション=価値を作ること」という考えです。「イノベーションを起こす」と聞くとスティーブ・ジョブスのような大事業をイメージしがちですが、イノベーションはどんな業務にでも適用できるものです。自分たちには今こんな課題があり、解決するためにはこうしたことが必要で…という課題を共有する「場」を作り、少しずつ積み上げてビジョンに向かって進んで行くことが重要と考えています。 最後の“Happiness”の授業で学んだ「人生は競争ではない」という言葉が心に残っています。大切なのは自分の実現したいコトに向かって一歩ずつ進んで行くことであり、他の人と競争することではない。日本人はとかく「こうしなければ」と考えがちですが、それだと次第に息苦しくなってしまいます。海外から参加したメンバーと交流する中で、自分がやりたいことに向かって自分らしく進んでいくことが重要という視点を持てるようになりました。

―どんなプログラムが印象に残っていますか

イノベーションが起こった現場を訪れ、具体的な事例を見て歩いたことです。シンガポールでは、政府主導のトップダウン方式で効率よく開発が進んできた状況を関係者と現場の両方からお聞きしました。同じことが日本でできるわけではありませんが、スピーディで推進力のある改革には圧倒されました。お隣の国タイはソーシャルイノベーションで、王族が山岳民族の貧困問題を解決する目的のプロジェクトを訪問しました。王族が人々と対話を重ね、自らの思いを共感させながら改革を進めていました。両国ともに現場と真摯に向き合うことでイノベーションが作られていることを体感できました。
もう一つ印象に残っているのは、GLIKはインプットとアウトプットの講義のバランスがよいことです。アウトプットの集大成は先に話したキャップストーンプロジェクトになります。インプットである講師からのレクチャーや実践で学んだことを、キャップストーンに紐づけることで学びを深めることができました。この関連づけを促進するために、毎日リフレクションセッション(振り返り)があり、各自の学びを発表し議論する中で新たな発見を得ることができました。

―ビジネスの上で具体的に役立った例があればお聞かせください

私は現在、新製品開発と並行して既存商品の販売支援も行っています。その中で気づくのは、私たちはつい持っている製品や機能(モノ)のアピールを重視してしまいがちだ、ということです。一方で、お客様が求めているのは”今ある課題”をどう解決したらよいかという“コト”。そのため、いくら機能をアピールしてもお客様に響かない、ということがよくおこります。この点に留意し、お客様の視点にたった製品販売の見直しをチームで実施しました。
その製品がお客様のどんな課題を解決するのか。どんなお客様に役立つのか。それをどうお客様に伝えればよいか。といった視点でホームページや販促資料の見直しを行った結果、お客様により効果的なアピールができるようになり、商品の拡販、新規顧客の開拓につながっています。GLIKの中で機会をいただいた、モノからコトの考え方、一流のマーケターからの講義は、商品販促の見直しのうえでとても役にたちました。

―将来を見据えて、長期的な視点から見たGLIKの成果とは何だと思いますか

海外の優秀なメンバーと人脈を築けたことは、目に見える大きな「成果」と考えています。具体的には、ベトナムから参加した同期生のネットワークを通じて、ハノイ工科大学において当社が独自にリクルートを行う機会を作っていただきました。おかげで優秀な人材が獲得できたことはもちろんですが、これによってグローバルなネットワークがさらに広がり、人脈が強化されたことは間違いありません。支援してくれた同期生には本当に感謝しています。
また、現在私は新商品企画に取り組んでいるため、海外の最新情報にアンテナを張っているのですが、ここでも現地の仲間から入るリアルな情報が役立つ場面があります。インターネットが発達したといっても、やはり人と人のつながりに勝るものはありません。GLIKで出会った仲間は信頼できるビジネス・パートナーであり、生涯の友です。
さらに、当社では毎年社員がGLIKに参加しているため、社内でも同窓生のネットワークが広がっていると感じます。私と同じように一人ひとりが違った人脈を築いており、それらが融合するととても大きなネットワークになると思います。GLIKの学びは一過性で終わるものではありません。社内外の仲間たちからは今も継続的に刺激を受けており、それが私のモチベーションになっています。

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