富士通からのメッセージ


富士通株式会社は、CSR(企業の社会的責任)や社会貢献が注目される以前の1972年に、国際的な視野の下で教育を通じた社会貢献を推進すべく、ハワイにJAIMSを設立しました。
1970年という混迷の時代が幕をあける時、当時の当社社長である高羅芳光(当時)はこれからのビジネスは地球規模で動くことをいちはやく予見しました。まだ多くの人々の目が世界に向いていない時でした。「熾烈なグローバル競争が起き、そこで成功をなしとげるには、相手の文化を知らねばならない」。
この命題をどう具現するかを常に念頭においていた時、仕事ででかけたオーストラリアで、夜空に浮かぶ南十字星をみあげたそうです。その輝きは混沌とする世界に一筋の道を示しているようでした。東洋と西洋。その二つの異なった文化の地理的にも文化的にも要であるハワイに、富士通出資の教育機関JAIMSを作ろうと思い立ったのです。
1972年、世界のビジネスマンが集い、学び、互いの文化を理解し、生涯に渡るリレーションシップを作る場となることを目標にJAIMSがホノルル郊外のハワイカイで第一歩を踏み出しました。それから40年。55カ国、23,000人以上の人々が、ここで異文化マネジメント、異文化コミュニケーション、ITスキルを学びました。

机上で学ぶだけでなく、実際に異文化からやってきた人々と接することは、自分自身をみつめ、相手をみつめ、世界をみつめることでした。修了生は、人間としても大きく成長し、ビジネスに携わる自分自身が、所属する企業が、世界にどう貢献できるかを真摯に考える経営力を得て、世界に飛び立ちました。修了後も続く彼らとのリレーションシップが「世界の富士通」となる礎となり、また富士通もビジネスを通して世界に貢献せんとする志のある企業へと成長していったのです。
1985年、富士通創立50周年の年、このネットワークをより広げ、たしかなものにするために、
「富士通アジア太平洋奨学金制度(現在の富士通奨学金制度)」を創設しました。経済的にはまだ豊かではないアジア太平洋諸国の人々もJAIMSで学ぶことができるようにとの制度です。この奨学金を得た学生の責務は、富士通に返金することではなく、「彼らの地域社会にJAIMSで学んだことを返す」ことです。

21世紀になり、世界はますます矛盾に満ち、ビジネス環境も、時代に翻弄されて時に予測不可能な速さで変化します。このような時代には、常に変化する状況の本質を察知して、その都度の変化に合わせて最善の判断・行動をおこすことができる人材こそが真のリーダーになりうるのではないでしょうか? そのためには、経営スキルだけではなく、自らの哲学、歴史観、審美眼を総合し、善悪の判断を下すことができる人間力が必要です。深く強い人間力と経営力をもった総合力でイノベーションを生み出す人材の育成が急務とされています。
そこで、2007年7月、一橋大学名誉教授である野中郁次郎氏を所長に招き、「東洋と西洋の経営知をハイブリッドしたマネジメント理論」を発信する教育機関を目指し、3カ月の新しい教育プログラム「East-West Knowledge Leaders Program」を08年秋に開講しました。
当社は、「FUJITSU Way」の企業指針に掲げた「社会に貢献し、地球環境を守ります」に基き、社会の一員として、企業活動を通じて豊かな社会づくりを担っていきます。具体的には、文化・芸術活動、企業スポーツの振興、将来を担う青少年の育成、国際交流の支援、地域活動などの社会貢献活動を通じ、世界各地において地域に根ざした企業として地域社会との共生を図ります。当社の社会貢献活動の礎となったJAIMSの活動を積極的に進め、ヒトの育成を通じて国際社会に貢献し、ひとりひとりの「夢をかたち」にしていきたいと考えます。







