体験談 西城 恵美さん

ハワイでの短期留学プログラムで
グローバルビジネスの総合力を手に入れる
西城 恵美さん
(2009年秋期コース)
メーカー勤務 マーケティング職(留学時28歳)
インタビュー
EWKLPの2009年秋期コースに参加し、自らのキャリアを大きく切り開いた西城恵美さんに、EWKLPに挑戦した理由や感じたこと、学んだ内容をどのように活かしているのかをお伺いしました。
―NPO教育法人JAIMSの留学プログラムEWKLPに参加した当時のお仕事内容と、留学しようと思った理由を教えてください。
- 西城:
- 新卒で今の会社に入ってから約7年間、海外向け製品部門で生産から出荷までの過程を管理するサプライチェーンの仕事を担当していました。参加を決意した理由は2つあります。1つは、毎日海外拠点と英語でやりとりをしているので、英語力はもちろんのこと、海外の人と働く上でのコミュニケーション能力を磨く必要性を痛感したからです。
―海外の人と働く上でのコミュニケーション能力というと?
- 西城:
- 例えば、個人差もあるとは思うのですが、ドイツの人との仕事では一度ルールを決めると例外はほぼ存在しません。でも、中国の人との仕事は、ルールを決めてもその場その場の交渉次第で物事が変わるなど、常にイレギュラー。ですから、慣習など文化的背景が違っても、柔軟に対応できる力を身につけたいと思ったのです。
そしてもう1つの理由は、一度日本を離れて外から自分の会社や仕事を眺めてみたいと思ったから。海外の仕事をしているけれど、海外に住んだのは大学時代の短期留学で1ヵ月程度。その上、何年も同じ仕事をしていると、視野や思考がどうしても凝り固まってしまいます。だから、日本で働きながらではなく、海外留学で刺激を受けたいと考えました。
―EWKLP以外にも留学プログラムは検討しましたか?
- 西城:
- MBAも調べてみたのですが、こちらは期間が2年で、こんなに長く現場を離れるのは不安でした。その点、EWKLPは事前オプションプログラムも入れて4ヵ月とちょうどよく、経済的負担も軽くなるのが助かりました。また、JAIMSの留学プログラムに参加した同僚が目に見えて成長して帰ってきたので、内容も期待できると思ったからです。
―EWKLPの授業はいかがでしたか?
- 西城:
- 最初の1カ月はコミュニケーション力強化のプログラムで、日本人だけの少人数クラスだったのでのんびりと過ごすことができました。でも、EWKLPの授業が始まったら「どうしよう!」(笑)。日本以外からはフランスから1人、アジア各国から9人が来ていたのですが、「国の選抜」という自負を持った、優秀な人たちばかり。授業で先生が事例を説明すると、すかさず手を挙げて「自分の会社ではこうだった」「前の会社での事例をシェアしたい」という発言がどんどん飛び出します。受け身だと何も貢献できなくなるので、必死で予習をし、授業中も発言に努めました。
勉強の流れですが、まず授業の前日は課題のリーディングをします。平均10ぺージくらい、多いときは30~50ページを読み込むことも。その内容をもとに講義を受け、ディスカッションをし、チームに分かれて調べものをしたり、話し合ったり。そして最終日にプレゼンテーションをする、というパターンが多かったですね。役割分担をして持ち帰って家でスライドを作って、翌日の放課後にチームで集まってすりあわせたり、他の授業の予習をしたりとやることはもりだくさん。優先順位をつけておさえるべきところを効率良く重点的におさえ、なんとか生き延びていった日々でした。
EWKLPには「キャップストーンプロジェクト」という授業があります。EWKLPが始まると課題を設定し、その課題を解決するイノベーションモデルを3ヵ月間かけてチームで作成していきます。私たちのチームは「小児肥満」を課題として選びました。アメリカの家庭での食事や学校給食、運動できる環境の有無、親の意識などのデータを集め、親が忙しくて食事を作れずファーストフードを買っているという状況にどう対処するのか、どうやって問題の認知を高めるのか、などを徹底的に話し合ったのです。また、EWKLPは欧米だけではなく、アジアのマネジメントも重視していますが、このプロジェクトでもアジアの生活習慣や考え方を取り入れました。特効薬的なものは見つからなかったのですが、クーポン好きなアメリカ人向けに、小児肥満をテーマにしたフリーペーパーを作って、ヘルシーな食事やお菓子のクーポンがついた冊子を作ってみよう、というアイディアも出ました。どのような問題でも、物事の表面的な部分に目がいきがちですが、現場視点で本質を追究することが大事であること、また、問題に対処する際の普遍的なアプローチ方法が身につけられたのではないかと思います。
―EWKLPで勉強以外に得ることはありましたか?
- 西城:
- 留学前に持っていた「○○人はこういう人」という先入観がなくなりました。確かに国によって傾向は多少ありますが、話していくと最終的に個人は個人なんですよね。どこの国の人だから○○だというような固定観念を持つのではなく、相手の考えを徹底的に理解し、それに基づいてコミュニケーションすることが大切であると、実践的に理解することができました。マーケティングをする上では国を意識しますが、仕事相手と会話するときは「この人はこれが得意」「この人はここがいつも抜けがちだから言い方を工夫しよう」など「個人」を意識するようになって、コミュニケーションがいい方向に変わったような気がします。
また、プログラムが終わったクリスマス休暇に、同じクラスの人たちとパールハーバーに行ったことは忘れられない出来事です。ガイドをしてくれたアメリカ人の方の側から見れば奇襲攻撃された悲劇の場所であり、日本人である私たちは加害者の立場であり、他の国のクラスメイトもまた複雑な気持ちで・・・・・・。さまざまな感情が交錯し沈黙せざるをえませんでしたが、最後には笑顔で写真を撮ることができました。過去を受けいれつつ新しいものを作ることができ、大事なつながりを手に入れることができたと実感しましたね。彼らとは今でもコミュニケーションをとっていて、みんなの活躍に刺激をもらっています。
―EWKLPをどう仕事に活かしていますか?

課外活動でクラスメイトと訪れたPolynesian Cultural Center
- 西城:
- 帰国してから2ヵ月弱で海外マーケティングの部署に異動になり、販売サポートや戦略、損益管理などを担当することになりました。まず、EWKLPで学んだファイナンスの知識が役立ちましたし、以前より経営的な視点を持つことができるようになったと思います。また、グローバルマーケティングの授業では、本社の立場ではなく現地の目線で考えることの重要性や、その方法論について学びましたが、実際の業務でも意識することがあります。EWKLPでは日々新しいことを覚えながら短時間で効率的なアウトプットを求められましたが、実務でも同様の事が求められていると思っています。EWKLPでスピード感のあるハードワークを体験できたお陰で、仕事のやり方に対する考え方も変わりました。
海外留学にはずっと憧れがあったのですが「何になりたい」「何をやりたい」という確固としたものがなければ、行ってはいけないと勝手に思っていました。でも、ある時先輩から「悩んでるくらいなら行ってみたら?」と言われてハッとしたんです。実際に行ってみてわかったのは「外から日本を見てみたい」「視野を広げたい」といった前向きな気持ちさえあれば、大変ながらもなんとかなるということ。悩むくらいなら是非、みなさんにも参加してほしいなと思います。
※本体験談は「BPnetスキルアップチャンネル」に掲載されたものより作成しています。







